さいたま市見沼区膝子下 2020/09/07 18:00-22:00

Hizakoshimo

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空が広い。わた雲が空一面に揃っていて、雲の底が平に潰れている。宇宙の蓋が見えた。

雲間から射した日で、まだらに刈り取られた黄金色の田圃が揺れる。

 

農作業中のおばさんに話を聞いた。

旦那さんがコンバインに乗って稲刈りをしている間、小さな稲穂の束を田圃の脇に並べている。

二人とも80代らしい。他の家の田圃でも収穫しているので決まった収穫日があるのか聞いてみたが、良い天気だったので、いざ行かんと収穫しているということだった。たしかに昨日は雨だった。

稲を刈る10日ほど前に田圃から水を抜くことを、落水という。

収穫は終わり、しかしまだ底の奥が柔らかい泥の田圃に、籾殻が小さな丘と積まれている。

籾殻の中には稲わらを括ったものが詰められていて、小山の斜面の黒い焼け穴から風が吹くたびに煙があがり、時折小さく火を噴いては燃え広がっていった。

それからみんなで馬を見に行った。

稲田を越え、畑の矩形にぎっちり植わった巨大なハート型の葉群を抜けた先で、以前は馬が見られたらしい。

今は黒黒した壁がそびえていて中の様子は全く伺えなかったが、壁伝いに坂を登りきるとぎりぎり覗けそうな場所があったので、背伸びをしてこっそり覗いてみた。広大なトラック。馬はいなかった。

アトリエに戻る道すがら、ござ帽子みたいな稲わらが隙間なくフェンスに干してある。

米の銘柄はなんだったんだろう。聞きそびれた。

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Work by

1,3, SUZUKI Mariko

2,4 YOKOYAMA Mai
 

 Photo by SUZUKI Mariko, Text by YOKOYAMA Mai